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シスターチャンドラとシャクティの踊り手たち

昨日、インドの踊り『シスターチャンドラとシャクティの踊り手たち』を観てきました。
これです→http://sakthi.luci.jp/

南インド、タミルナード州で、カソリックのシスターが
カースト制度の外の人たち「ダリット(不可触民)」の少女に
裁縫や読み書き、権利意識について教えているのですが、
その彼女たちに、ダンスを教え、それを通じてカーストや
女性差別反対のための公演をしている・・・というもの。

インドでは1200回を越える公演を行っており、
日本にも去年来日して、今回が2回目だそうです。

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その踊りは、生きることとすごく結びついていました。
例えばちいさな村で、ずっと伝承されてきた舞踏・・・そんなに複雑な動きではないのですが、
そこには大地を感じ、また感謝や祈りを感じました。
日常のなかに根付いているダンス、芸術・・・そんな気がしました。


そして、彼女たちはタップーと呼ばれる太鼓を叩きながら踊るのです。
その太鼓は、本来「男性が叩くもの」であり、またカーストの上の階層の人々の葬儀の際に
「上の階層の人々のために」打ち鳴らされてきたものなのだそうです。

そんな太鼓を女性が叩くこと、また人々の尊厳や敬意のために叩くこと、
これ自体が痛切な表現であったりします。
それが太鼓のリズムを通して、わたくしたちの体の中でSparkするのです。


さまざまな悲劇が、彼女たちのまわりでは起こっています。
今回の公演の直前に、自ら天に向かった方もいるそうです。
原因は・・・カーストの別の階級との結婚・・・そのような結婚が、
その方にとっていかに難しく、苦しいことだったのか・・・
この国にいるわたくしには、とうてい、はかりきれないのですが、
ただ、そういう方もいるのだなと・・・その思い、悲しみを痛々しく受けとりました。


そんな中にいる彼女たちの踊り、太鼓、歌・・・
生きるということ、祈るということ、感謝するということ、
人々の生命と直接につながっている気がして・・・

こういうのが踊りであり、音楽なんだなぁと、ずっとうっすら涙をうかべながら観てました。



シャクティの日本公演は、この日が最終日。インドにもどれば、また制度の中での生活です。
直接、間接にいろんな弾圧もあったりするそうです。それでも、踊り終えてロビーであいさつする
彼女たちは、ほんと輝くような笑顔でした。



なお、彼女たちのドキュメンタリー映画
「シスター・チャンドラとシャクティの踊り手たち」がDVDになってます。
興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。



シスター・チャンドラとシャクティの踊り手たち [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ロード・プロモーション
  • メディア: DVD



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